空気肉触手排泄

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 それはいつものように2階を掃除してる時だった。

 お尻の穴がもぞもぞして、細い触手が侵入してきた感じ。

「はう」

 今までも快感責めの時に浅くほじられたりしたことあったから未経験ではないんだけど、掃除しながらという異常さにちょっと感じて声が出た。

 すると、中で何かプーッと膨れた感じがしてすごい嫌な予感がした。
 でもそれ以上何も起こらず、違和感もすぐ消えた。

 掃除を終えたら急に大きい方を催した。
 うんちはさすがにおまるというわけにいかず、勝手口外の茂みに駆け込んだ。
 ここは皆がやってるから死ぬほど臭い。
 雨でも降れば一旦ひどいことになったあとバイ菌が汚物を分解して裏手の小川に流れていくから少しマシなんだけど、ここんとこ晴れ続きだからなおさら臭う。

 でも、出るもんは出るので、そこらで裾を捲ってボトボ……ん?硬い。
 うーん!
 あれぇ?便秘?

 うーーーん!
 ぬるん!と何かきもちいい塊が出た。
 見ると球形の触手で、周囲は他のうんち部分と違って粘液に濡れていた。
 直径2cmほどのその玉は、空気に触れるとポフッと割れて消えた。
 中は空っぽだった。

 触手ビスチエのお尻部分が元に戻り、自分の香りが漂う以外は元通りだ。

 スッキリして仕事に戻った。


 *****


 今度は1階の窓を脚立に登って拭いていると、さっきと同じようにお尻に触手を差し込まれた。
「ひっ! 危ないよ」
 こういう作業中はマジやめてほしいなと思ったけど、構わず何かをいっぱい入れられた。
 さっき出したばっかなのに、すぐに催した。

 同じ茂みでうーんと出すと、今度はさっきより少し小さめな玉が何個も入っていた。
 それがポコポコとお尻から飛び出る時の排泄快感がきもちいい。
「あああああ」
 勝手に声が出ちゃった。

 粘液に濡れ光る玉は、やっぱり出たそばから消滅して、後には薄い皮のかけらしか残らなかった。
 今回はうんち混じってない、粘液と触手の玉だけので、臭いも何もない。

 でも不思議。
 うんち出すって生理的にきもちいいけど、出した後にこんな名残惜しい感じがしたのは初めてだ。
 もっとこの玉を排泄してみたい、って思っちゃう。
 粘液にまみれた玉が通過するのがきもちいいみたい。


 *****


 窓拭きに戻ったら30分もしないうちにまた何かを注入された。
 今度は凄く期待しちゃってる、あたし。
 また茂みへ。

 うーーーん!

 嫌、出ない!
 あたしは便秘しないほうだけど、数少ない便秘経験のどの時より硬い。

 うーーーーーーーー!!

「アッ!!」

 目の裏にまばゆい光が飛んで、大きな玉が1こ出た。
 出す瞬間、思わず叫ぶほど気持ち良く、そして出した後の余韻も酔いしれるほど心地よい。
 でも1回だけって、またちょっと残念だ。

 また窓拭きに戻る。


 *****


 しばらくして、またにゅるんと侵入してくる。
 うわ、来た!
 えへへへへへ、ちょっと期待。
 気付かぬふりをして、窓拭きを続ける。

 こんどは下ごしらえがちょっと長い。
 脚立から降りて、隣の窓に移ってもまだ挿入されたまま。


 *****


 うわっ、来た!
 圧力来た!
 しかもなんか、凄ーく深くなーい?

 次の窓を拭き終えたところで猛烈に催した。

 茂みに飛び込んですぐに出…… 出ないッ!!

 ああ、またさっきの便秘便みたく、最大直径のヤツなの?

 うーーーーーーーーーーん!
 むギイイイイイイイイ!!!

 出……!

「キャアアアアアアアア!!」

 大変!
 引っ掛かってる!
 繋がってる!
 勢い良くポンと出ず、肛門を半開きにしたまま奥が引っ張られてる!

「いやああ! ハアッ! ハアッ!」

 一塊(ひとかたまり)を排泄して安堵することを許されず、次の玉が奥で肛門をミリミリと拡げはじめてる!

 キリキリと心臓をつまみあげられるような焦燥と快感の中で、パニックになりながら仕方なく次を排泄する。

 うーーーーーーーーーーん!

 出……

「キャアアアアアアアア またあああああ!!」

 あああああああ

 また次の玉が出口手前で引っかかり、すぐに最大径の排泄拡張を要求してくる!

 しかもずっと太いままが続くのではなく、なまじっか1個1個くびれて分かれてるために、微妙な安堵と、限界拡張の恐怖が、波状に何度もやってくる!

 出し続けなきゃ! 最大の太さのモノを!

 うんああっ!

 うんああっ!

 うんああっ! うんああっ!  うんああっ!

 まだ続く。
 腸が下向きに引っ張られてるのがわかる。

 うんあっ!うんあっ!うんああああアアアッ!!!


 ハアッ…… ハアッ…… 終わった……

 ああ、お尻をモノが通過する快感と、終わった後の安堵がものすごい。
 クラクラして倒れそう……

 出したモノを見ると直径3cm以上はあろうかという大きな玉が、細い触手で2cmほどの間隔で何個も数珠繋ぎになったものだった。
 そのおぞましい極太芋虫のようなモノも、目の前でプワッと弾けて消えた。


 クタクタになって、窓拭きに戻る途中。

―― チリンチリン ――

「ハヒイ……」

 うう、身体がついていかない。
「クリス、私が行くよ」
「ま、マーサ……ありがとう」
「うわ、どうしたの!? なんかやつれてるよ?」
「なんでもない……」
「アハハ、下痢気味かい?」

 ぎくっ。

「そんなとこ」


 *****


 のろのろと窓を拭いているとマーサが戻ってきた。
「なんか体調悪そうなところ申し訳ないけどさ、地下まで来いって」
「あたし!?」
「ご指名」
「ええー? 無理」
「来るだけだってよ? 第一ご主人様は今からお出かけだってさ。馬車の支度を仰せつかった」
「ああ…… 掃除か何かかしら」
「知らないよ。あ、お見送り済んだらここやっとくから」
「ああ、お願い……」

 クタクタの身体で幽霊のように漂い歩きながら地下室へ降りた。



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