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  呼び出し  







§§ 呼び出し §§

 ―― ジョンジョロリン ――

 絽以の携帯だ。
「はい、もしもし…… あ、ああ、うん、珠里ンとこ。うん…… うん…… エッ!! あ、ああ…… うん…… だけどなぁ…… わかったよ! 伝えるってば。 ん…… じゃぁ」
「おじさん?」
「ああ、まぁね」
「『まあね』って何よ」
「あー、えーと、手紙が転送されて来たんだってさ」
「ふーん」
「お前に、また来て欲しいって」
「えーっ!?」
「宿題とか終わってからでいいんだとさ」
「なんでまた」
「あー えー んーと」
「何よ」
「えーと、その、王制廃止にあたって、王冠や調度品や資料を集めて記念館を創ることになったんだとさ」
「へー、いいじゃない」
「それで、最後まで勇気を捨てなかったヒロインの写真を撮りたいんだと」
「うわ、大袈裟だなぁ。あたし何もしてないもん。ただその場の流れに流されてただけだもん」
「周りはそうは見ないさ。やっぱり盛り上がるためにはヒロインが必要なんだろ?」
「そうかぁ……」
「でな、その…… あの……」
「またぁ! 何よ! ハッキリ言いなさいよ!」
「あー、お前が檻に入ってる写真が欲しいんだと」

 ―― ドクン! ――

「ちょ! いきなり何よ! あれもういやよ!」
「だろ?」
「あ、そうだ、携帯の写真」
「俺はあの写真こそヤダなぁ。お前、泣いてるし、本当にリアルに惨めで…… 資料性はあるだろうけどさ」
「そうか…… てことは、またあたし、みんなの前でおっぱい晒してギチギチに閉じ込められるってこと……?」
「でも、写真のための真似事だろ?」
「真似事でもイヤッ! だって……」
「『だって』?」

 ……そうだ……
 私はまたあの姿にされると、ドロドロに濡れて悶えてしまいそうで怖いんだ。

「珠里……」
 ―― ドキ ――
「なによ」
「珠里を調教したのはユックさんとニルさんかもしれないけどさ、俺だって珠里の表も裏も全部知りたいんだ」
「う、裏って?」
「たった今の珠里の気持ちとか…… さ」

 だーーっと汗が滝のように流れた。

 そして、今、はじめて理解した。

 肉体のセックスと心のセックス。
 2つの性的な想いがあることに。

 絽以とのラブラブえっちは肉体のセックス。
 もちろん心が繋がってるけど、それは表だ。

 裏の私。
 堂々と絽以に言えない気持ち。
 調教されてゆくにしたがって、1枚ずつ心の皮を剥かれ、心の芯を晒される快感。
 絶対後戻り出来ないと認めた時の、あの絶望感すら快感に転化してしまう淫らな心。

 これが私の心のセックス。

 私の心臓は、嗜虐という肉棒に貫かれ、そのままズボズボと何度も擦り上げられる。
 惨めに晒される悦びが、私の心臓を揉みしだく。

 その心臓に詰まっているのは淫らな粘液。

 心臓が突かれるたび、揉まれるたび、ドクンドクンととめどなく粘液を送り出す。

 この心のセックスを絽以に知られるのはすごい抵抗がある。

「……姫様…… あたし、ロイ様のお気持ち、痛いほど良くわかります。そして、申し訳ない気持ちでいっぱいです…… やっぱり好きな子はゼロから調教したいですよね」
 すごくトーンを落としたユックさんの口調に驚く。
「ちょ、調教って、そんなんじゃないけどさ。珠里が本当に好きなら、そういうのもイイかな、って……」
「ありがとう…… 絽以……」
「でな、もし良かったら、珠里がその記念館の仕事してる間、側で見せてもらいたいんだけど……」

 ―― ドクン! ――

「あ…… あ…… あ……」

 2つのバラバラなセックスの快感が、ちょっとずつ一つになろうとしている。
 私、こんなに幸せでいいんだろうか……

 絽以がご主人様で、私の首輪から伸びる鎖を握るって図は、今は全く想像がつかないけど、淫らに気持ちよくなってる私を、見守ったり抱き締めたりしてもらえたら、どんなに嬉しいだろう。

「アハハハ! ひーめさまっ! 大丈夫ですよぉ! ロイ様には私がキッチリお教えしますって!」
「い、いや、そこまではまだ必要ないけどさ。ま、まぁ、おいおいと」
「…… うん…… 一緒に来て…… そして、もう一人のあたしを見て……」
「おう。いやな想いはさせないから、任せとけって」
「あーそうだ! 姫様そんなにロイ様に見られるのが恥ずかしかったら、それも調教だと思えばいーんですよー!」
「そ、そだね…… あ、で、でも、もう調教はいいよ……」
「だッめだなぁ、姫様わ! 彼氏の前で惨めに淫らに晒されるヒロインになり切んなきゃッ! ロイ様は、彼女が晒し者になって皆にみられてるのに、一緒になってコーフンしちゃうヘンタイ彼氏を演じなきゃッ!」
「うわぁぁあ! やめてぇぇぇ!」
「おいおい、何もそこまで……」
「ハァハァ…… すみませーん。つい興奮してしまいましたー」
「あ、煽りは煽りとして、それじゃよろしくね…… そして、遅くなったけど、鍵お願い。しっかり持っててね…… あたしがどんなに懇願しても、返さないでね…… はふっ……」
「おう。がんばって管理するよ。ところで、結局返事は『引き受ける』でいいんだな?」

「あ!」



§§ 中西さん §§

「このあとヒマ?」
「なんでだ?」
「あたし、典子ちゃんにちゃんと謝っておかないと……」
「そうだな」
「これから電話してみるけど、会えそうだったら付き合ってもらっていい?」

 居間にある家の電話から掛ける。
 もちろん、典子ちゃんの携帯に直接かけてもいいんだけど、お家の人の反応が知りたかったし、この方がちゃんとしてる気がしたから。

「もしもし、中西さんのお宅ですか? 御門と申します。 ……あの、その節は…… ……はい…… ……いえ、こちらこそ…… ……いえ、とんでもないです! ……はい。 あの、典子さんはいらっしゃいますか? ……はい」
「……」
「もしもし? ……うん…… 突然なんだけど、今日お邪魔してもいい? ……うん…… 塾とかは? ……うん…… ……へー! いや別に? ……じゃぁ、こっちは花園くんも一緒にいい? ……うん…… じゃぁね」
 お母さんに謝られちゃった。
 とりあえずお家の人は私のこと悪くは思って無いみたい。
 お客さんがいるけどいいかって、誰だろう。

「どうだった?」
「うん、友達が来てるけど、それで良ければ、って」
「ん。 じゃぁ行くか」
「ユックさん、お中元で来たもの見せてください」
「はーい! ここに積んでありますー! あとは冷蔵庫と冷凍庫ですねー!」
「表に貼ってあった住所どうしました?」
「ふっふっふ。ちゃああぁーーーんと取ってありますよぉお!」
「さすが、ユックさん」
「てゆーか、王様に言われましたー!」
「あれ、でもお父さんもお母さんもしばらく戻ってこないから、あたしがお礼状書きィ〜〜? いやだー!」
「おまえさ、住所ともらったもんのリストとさ、官製はがきを転送しちまったら? おばさんが見れば意味わかんだろ?」
「絽以、アッタマいい!!」


「このクッキー缶なら使い回しでもサマになるわよね」
「いいんじゃない?」
「あたしTシャツだけ替えてくる」
「おう」
 一度部屋に戻り、着古した普段着のTシャツをブラウスに替えた。
「おまたせ」


 ―― ミーーン ミン ミン ミン ――

 外は相変わらずすごい暑さ。
 高原とアナムネに体が馴染んじゃってて、なんか例年よりも蒸し暑く感じる。

「お嬢!」
「あ、バートン ……さん?」
「ゲーーーーッ! なぜその名前をッ!?」
「あ、そういえば……」
「ききき記憶が戻られたのですか?」
「うん」
「そっ! それで! アナムネへは!」
「行ったよ」
「どどどどどどーーーやって?!」
「うーん、ちょっと立ち話したくらいじゃ話し切れないなぁ」
「グスッ! オーーイオイオイ! 苦節十余年! 苦労がやっと…… やっと……ッ……」
「御苦労かけたね。今、お父さんとお母さん、あっちへ行って後始末してるよ」
「おー! なんと! して、おじょ、おじょ……」
「もう姫でいいよ」
「姫はゆるりと夏休みですかな?」
「ぶーー! 信じらんない! いっちばん大変だったのにぃ!」
「え? え? そ、それは申し訳ございません! しかしアナムネへの道が開けたとなると、早速国王様ならびにお后様には位にお戻りになり、にっくきコメドゥめに目にものをみせてくれん……」
「おじさま…… 死んだよ……」
「ゲーーーーッ!!」
「それに、もう王政は崩壊しちゃったよ?」
「ゲーーーーッ!!」
「話すと長いのよ」
「ひ、姫様、私、目の前が真っ暗になり申した……」
「あんまり心配しなくていいよ。ほら、お客さん来たよ……」
「あうう…… らっひゃい…… らっひゃい…… きょーはイカが、おいしイカなー? なんて……エヘッ? まいど、らっひゃい……」
「あーあ、一瞬でタマシイ抜けちまったぜ。どうするよ」
「どうせお父さん達が戻ったら、ここの人達集めて話をするでしょ」
「そうだな」

 ―― ピンポーン ――

「あら、お待ちしてたのよ〜」
「これ、つまらないものですが……」
「まぁ、ありがとう。ささ上がって」
「あの…… 私の個人的な事件に、典子ちゃんを巻き込んじゃってごめんなさい……」
「ああ、そのことね。あの時はショックだったみたいだけど、今は気にしてないみたいよ。そのことでわざわざ来て下さったの?」
「はぁ…… まぁ……」
「今ね、クラブの先輩が遊びに見えてるの。2階にいるわ」
「こんにちは、おじゃまします」
「花園君、お父様お元気? 夏休み前の保護者会、欠席されたでしょ」
「えっ! そうですか?」
「連絡プリントが何枚かあるみたいだから、先生に連絡して、もらっておいた方がいいわよ」
「あんのクソオヤジ…… ありがとうございます」

 ―― トントン ――
「入るよ?」
「どーぞー」
「典子ちゃん……」
「アハ、夏休み前まで毎日学校で会ってたのに、改まってどうしたの? それに花園くんまで。あ、こちら美術部の青山先輩」
「こんちは」
「あたし、あの時のこときちんと謝ってなかったから……」
「ああ、校門の事件? でも、珠里ちゃんのせいじゃないでしょ?」
 相変わらず楚々とした落ち着いた喋り方が、何事にも控えめな典子ちゃんらしく、あの時の動揺が後を引いていないようで安心した。
「でも、あたしの個人的な事件に巻き込んじゃったことになるの。で、その顛末を報告した上で謝ろうかと…… 信じてもらないかもしれないけど」
「珠里ちゃんが他の星の王国のお姫様で、すごいパワーの持ち主だってやつ?」
「なななななんで知ってるの?!」
「あの時、私にあのカッコさせた女の人たちが言ってたの」
「……そのせいで、典子ちゃん、強姦まがいのことを……」
「強姦なんてされてないわ。エッチな棒みたいの突っ込まれただけ」
「ちょ! 『だけ』って、あの…… しょ、しょ、しょ……」
「あたし、あのとき、もう違ったよ?」
「ヘッ?! あ、そ、そうなんだ……」
「あの時はショックで、スタイルのいい女の人が皆怖くて、またいきなり拉致されないかビクビクしてたんだけど。 ……ねぇ、喋っちゃってもいいかしら?」
 典子ちゃんが青山先輩の方を向いて尋ねる。
「えー? ウワサにならねぇ?」
「珠里ちゃんなら大丈夫よ。花園くんともうまくいってるみたいだし」
「な、なんでわかるの!?」
「クスッ、珠里ってわかりやすい……」
「バーカ。認めるリアクションしてどーすんだ」
 絽以にポカリと殴られた。
「うん、ならいいぜ」

「見て……」
 典子ちゃんがTシャツを捲ると、下には革ベルトを組み合わせたボンデージが、透き通るように白い肌を戒めていた。
「ええーーっ!?」
「あの事件よりずっと前、わたし青山先輩に告白して、おつきあいし始めたのだけれど、しばらくして振られたの」
「ま、俺が悪いんだけどさ」
「そう、先輩は本当はこういうのが大好きだったのだけれど、わたし、ふつうのやり方だけでもういっぱいいっぱいで……」
 典子ちゃんはポッと顔を赤らめた。

「このまま俺も趣味を出せず、こいつもそれに興味がないなら、一緒にいればいるだけお互い不幸だと思ったんだ」
「でね、あの事件の時、無理矢理あんな格好させられて、みんなに見られてしまって、当時は恐怖ばっかりだったの。だけど思い出して見れば、結果的に凄く酷い有り様にさせられてしまったけれど、その格好にさせられるまでは、その女の人達、とっても優しかったのよ?」
「あ、そう……? あはは」
「有無を言わさない厳しさはあったけど、丁寧に丁寧に拘束してくれたし、棒を突っ込まれたって言ったけど、正直、別な快感が花開くような感じがしたわ」
「そ、そう……?」
「事件からしばらくは、先輩がいろいろ心配してくれたの。俺で良かったら悩みを吐き出してみろ、って」
「アハハ、こいつの口から言われるとテレるなぁ」
「ううん、わたし、先輩のそういうところが大好きだったから、本当に嬉しかった」

 正直、私は典子ちゃんがここまであけすけだとは思わなかった。
 オクテに見える子ほど、自分の信念に基づく行動って躊躇しないもんなんだなぁ……
 当時は性的に私の方がすごくオクテだったことがわかってダブルショック。

「先輩といろいろ話をしたりして、次第にあの事件のことを忘れられたんだけど、縛られたまま担架に乗せられた時の羞恥と快感がどうしても忘れられなくて、次第にそうされたいって想いが抑えられなくなったの」
「そうかぁ、それでソレなんだね」
 ボンデージを指さす。
「そう……」
 典子ちゃんは真っ赤になったまま、シャツの裾を下ろした。
「じゃぁ、今は先輩とラブラブなんだ」
「うん……」
「あー良かった。 本当にごめんね」
「いいよ、いいよ、今は逆に感謝してるよ、珠里ちゃん」

「秘密、見ちゃったから、私のも見せるね?」
「おいおい、珠里!」
 私はブラウスのボタンを上3つ外し、ブラの片方を上だけ捲った。
 乳首が顔を覗かせ、そこを貫いているリングと涙滴型の部分の上だけが見える。
「きゃっ! 珠里ちゃん、それ!」
「エヘヘ、ぴあすぅ」
「花園君、スゴイね……」
「俺、してねぇよ」
「違うの。あたしもあの2人組にやられたの」
「そ、そうなんだ! 珠里ちゃんも……!」
 典子ちゃんは少し寂しそうな表情になって続けた。
「……別にこだわってないって、ちゃんと理性では分かっていたつもりだったのに、やっぱり心の底では『巻き込まれた』って思っていたのかな、わたし。それ見てスッキリしちゃった。珠里ちゃんも大変だったんだね」
「ううん…… ……でも、勇気出して見せて良かった」

「あ、あの! よければもっと見せてくれないかな?」
「先輩、それは失礼ですよ」
「あ、ああ…… ごめん……」
「でもわたしも興味あるわ。こんど2人きりの時よく見せてね」
「あ、い、いいけど。そ、そろそろ失礼するね? お邪魔しました」

 ずーーっと心につかえていたものが取れて、その夜はぐっすり眠れた。
 それにしても、ひどいことしてるのに手技や言葉は優しいって、あの2人らしいや。
 乱暴に犯されたわけではないので本当に良かった。



§§ 興奮 §§

 またアナムネへ行く日が近づくにつれ、ドキドキが止まらない。
 夜、自分のベッドで悶々としてしまう。
 全身を戒められたまま、何日も過ごした、あの小さな金の檻。
 人間を、ううん、『私』を閉じ込めるためだけに存在する、檻。

『こんな小さな檻に体を固定されたまま何日もなんて…… あたしだって狂っちゃうっ! 無理に決まってますッ!!』

 ……無理じゃなかった。

 ……狂わなかった。

 おじさまに乳首をひっぱたかれて、本当に殺されそうな気がした時の、あのピクリとも動けない絶望感が、今になって蕩けそうな快感に変わってしまうなんて。

 侍従のおばさんに酷いこと言われて、それでもその言葉通りにトロトロ濡らし続けた屈辱が、思い出すたびに胸の奥をキュンと刺激する。

 そして絽以が、そんな私を受け入れて、そして見守ってくれる。
 そのうちスキルが上がったら、きっと参加もしてくれる。
 身動きできない私のおっぱいを、絽以に優しく揉んでもらうことを想像すると、もうそれだけでイキそうだ。

 処女まん○こに筒形ディルドーを突っ込まれ、お尻はアナルプラグ咥えっぱなしだったあの時の、いっぱいいっぱいの私が、『戻ってきなよ』と呼んでいる。

 はふっ……

 はふっ……

 はふっ……

 はふっ……

 ああもうダメだ〜

 貞操帯の奥でおま○こがヒクヒクしてる。

 いじりたいよ〜

 でも、鍵は絽以が持ってる。

 手が自由な方が、身体が自由な方が、ことさら貞操帯がその機能を主張する。

 悶々とした欲求不満に気が狂いそうになるけど、それを誰かの手で管理されているという、甘い抱擁感がたまらなく気持ちいい。
 咀嚼・嚥下を許されず、ただ口で咥えたまま舐めさせられるチョコのよう。
 口から溢れる甘い唾液は、口角を汚し、喉を汚し、周囲に浸潤するけど、どうすることもできない。
 甘さに蝕まれる心。
 それがまた気持ちいい。

 今、何時?

 0:20?

 えーい! どうせまだ起きてんだろう!

 携帯をかける。

「あ、絽以?」
『なーにやってんだよ、こんな時間に』
「あ、あのさ…… えと…… 鍵、ちょっとだけ返して?」
『ダメ』

―― ビクゥ!! ――

「はうっ」
『おまえが、『どんなに懇願しても返さないで』って言ったんだろ?』
「えと、あれ、今だけナシっ! ね?」
『バーカ。ミエミエだよ』
「あうう……」
『せっかく自由になれたのに、奴隷の身分が気に入っちゃったんだろ? お姫様のくせに、エッチ過ぎ。その代償だろ? 自分のエッチさのせいなんだから、その程度の税金は我慢しな』
「あ、あんた、妙に強気じゃない!」
『おまえがそう言うの大好きだ、ってわかっちゃったからな。ちゃんと煽ってやるよ』
「ひー! あうあうあう! ……おやすみっ!」
『ああ、じゃな。おやすみ』

 ハァハァ……

 私、奴隷なの?
 いつの間に戻っちゃったの?

 手を触れるどころか、手を動かすことさえ出来なかった、つい先日のあの日々が蘇る。

 そうだ……
 手足が自由なだけで、立場は全く同じ……

 おっぱいだってお尻の穴だってイジれるけど、それをやったら大変なことになる。

 あーーっ!

 あーーっ!

 やっぱり奴隷が好きなんだ。
 本当は檻に入れられ、みんなに晒されて暮らしたかったんだ。

 火照る股間を持て余し、バッタンバッタンと寝返りを打っていたら、そのうち疲れて寝てしまった。





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